今回は、外陰癌についてのお話です。
外陰部とは、恥丘、 大陰唇、 小陰唇、 陰核 (クリトリス)、外尿道口、膣前庭、 膣口などの総称です。
外陰癌のほとんどは、膣口やその付近に生じる皮膚癌です。
通常は異常なしこりとして、あるいは、なかなか治らない平らな赤いただれとして現れ、皮膚がうろこ状になったり、 その部分だけ皮膚の脱色が起こることもあります。
また、周囲の組織に引きつれや、しわが生じることもあります。
外陰癌の女性の 約5人に1人は、少なくとも初期には症状がありません。
不快感はほとんどなく、痒みがあり、やがてしこりやただれの部分から出血したり、水っぽいおりものが出るようになります。
このような症状があれば、ただちに診察を受ける必要があります。
また、兆候としていわれる外陰部にみられる白色、茶色、赤色の斑点は「前癌病変」と呼ばれ、その部分から癌が生じる可能性が高いことを示しています。
婦人科癌の中で4番目に多い癌ですが、 婦人科癌全体に占める割合はわずか3〜4%です。
閉経後によくみられ、診断時の平均年齢は70歳となっており、寿命が長くなるにつれて割合は増えていくと考えられています。
外陰癌の発症リスクは、 外陰部に持続的な痒みがある人や、 ヒトパピローマウイルス による尖形コンジローム(性器いぼ) がある人、 膣癌や子宮頸癌になったことがある人が高くなります。
外陰癌のほとんどはゆっくりと増殖し、何年も表面にとどまりますが、中には増殖の速い癌もあります。
治療を受けずにいると、 癌はやがて膣、 尿道、 肛門などに浸潤したり、 その部位のリンパ節へと転移するため、早めの判断が鍵となるでしょう。
